ボカコレ2025Summer「Juice for Truth」についてあれこれ

作品

というか、全部しゃべります。

まず、動画を開いてこの度の作品を視聴してくださったみなさま(再生数的に170人くらいはいらっしゃるよね?)、
Xでのプロモーションに反応してくださったり(くりたさんも毎度毎度チェックしてくださってありがとうございました)、お互いに感想を述べ合うのに付き合ってくださったみなさま、
表現したかった世界にドンピシャすぎるイラストを制作してくださったりたさん (https://x.com/rita_629)、
夜中の作業中に茶化したり鼓舞してくれた友達のみんな、
ミキサーの調整を間違えて夜中に一瞬爆音を出しても優しくスルーしてくれたご近所のみなさん(マジですまん)、
改めてこの場でお礼を言わせてください。
本当に、本当に、ありがとうございました。

はじめに

まあ、まずはまだの方は聴いてくれ。
もう聴いて下さった優しい方はもう一回聴いてくれ。
あ、リピート再生にして流しながらこれ読んでくださると最高。

あ、適宜歌詞のほうもご覧いただけると嬉しいです。

「Juice for Truth」と題しています。
「真理のための果汁」みたいなノリですね。

あなたにとって、「愛」と「後悔」とは何ですか?

さて、どこから話そうかなー。

この曲、はじめて「ほぼ詞先」で作曲しました。
あと、ただリリックを出すだけではない「モーション付きの動画」を初めてまともにつくりました。
それほどまでに、伝えたいテーマがあったからです。

着手したのは3月ぐらいだったかな。
信頼できるイラストレーターさんにご依頼するときは音源と歌詞を依頼時にお渡ししたかったので、ボカコレ的に今の時期の着手はちょうどいいのでは? とおもって、ボカコレ夏にエイムを合わせます。

インスト曲ばかり書いていたので、久々のボーカル曲への挑戦でした(アイデア出しはたくさんしていましたが)。
知声2周年コンテストに応募したのが去年の7月だったから、多分それぶりですね(こちらと運営の締切の齟齬があって受理されなかった苦い思い出つき。自信あったのに……)。

楽曲コンセプトについて

だいたいここが本題です。
少々、批判的な内容を含みますが、ここを端折ってはこれを書く意味がないので、書きます。
だから適当に読みとば……ここ飛ばしちゃったら読むとこなくなるか。

Mvmt. I ~過去の話~

急に7年前の話をしますね。

あるとき、某ゲーム会社(モロバレだと思いますが伏せてることにします)から、アーケード音楽ゲームへの楽曲収録を懸けたインスト曲のコンテストが開催されることになりました。
「複数のキャラクターから1人を選び、そのキャラクターに曲を当て書きする」というルールだったんですよ、それ。

哲学者の女の子を選びました。
自分の陰気ややダークな作風にマッチすると思ったからです。
落ちました。そりゃそうだ。トラックから未熟さが溢れ出てるし、音楽ゲームに対する適正もない。
あ、でも、「第一選考通過楽曲」として、名前だけはサイトに載せていただきましたね。うれしかった。

その曲の制作に関する話になるんですが。
彼女のプロフィールと、与えられた彼女に関するシノプシスを読みました。
彼女の既存の「持ち曲」(歌もの)も聴き込みました。

正直に言っていいです?
何を言いたいのかがよくわかんなくって

哲学を知らないのに(俺、情報系……)哲学的な視座でものを語ってはいけないと思うんですが、哲学、という小難しい印象を与える言葉にかまけて、雰囲気を楽しむだけのフレーバーになっている気がしてならなかったのです(音楽ゲームの曲にそこまで深い意義が絶対に必要なの? と訊かれたらぐうの音くらいしか出ないのですが……)
曲のほうも(曲が書かれたのが先で、それをなぞるようにシノプシスを書いたのか、その逆かわかりませんが)、同じようなことしか言ってないし(サウンド自体はめっちゃくちゃいい曲です)。
そのほうがわかりやすい設定になるのはわかっています。ただ、哲学というワードをそこで使っていいんでしょうか

その哲学者ちゃんの魅力はそんなもんじゃない。それに、自分がそれをなぞるだけの曲をつくるのが嫌だったのです(わがまま)。

その曲を、「哲学者の曲」とでも呼びましょう。

そのあと、彼女の衣装から、真っ先に思いついたのは、「ラズベリー」でした。ラズベリーの花言葉でも調べてみようと思って、調べてみたら「愛」と「後悔」じゃないですか。俺よくわかんねえけどさ、こういうのを哲学って言うんじゃねえのか
それをテーマにインスト曲を死ぬ気になって書きました。

そっちは、「ラズベリーの曲」って呼びましょうか。

で、落ちました。

Mvmt. II ~春の話~

今年になってから、「あーインストしか書いてなかったから歌もの書きてえなー」ってずっと思ってました。

最初は、自分の得意な、ダンスミュージックにクラシック和声的な要素を取り入れた楽曲に歌でも乗せてみようかと思って。そのときに思い出されたのが、そのスタンスでインスト曲を書き始めるきっかけになった「ラズベリーの曲」だったんです。
んで、「アンサーソング(対象はインストだけど)でも書いてみるか」という発想に至りまして。

ボーカル曲なら、聴き手に「言葉」という具象物をぶつけることができる。
その強みを活かさないわけにはいきません。

「なぜ人は愛するの」、「なぜ人は悔しむの」という句はここで生まれています。
とりあえずメロディもつけておきました。

「愛と後悔を語るためには、人はどのくらいの苦心が必要なのか」をテーマにしようと……思いますが、このテーマは後に大きくひっくり返ります。あとから書くね。

自分が答えを手にしたいのに届かないことを示した「何度も描いた幻の庭」や、
答えが出ないことがあまりにも苦しく、傷だらけになりそうだという心情を示した「リボンに裂かれて飛び散る紅」、
自分は行動を起こしているのに誰の力にもなれていない悔しさを示した「ダイヤを追いかけてインクに染まる手は/ひとりを守るほどの力さえもなく」といったワードが生まれていきます。

「ラズベリーの曲」から何か要素は持ってきたくて、イントロのコード進行や、アウトロのメロディは引用しています。どの曲かバレてんだよ!! って方は聴いてみてね。

Mvmt. III ~最近の話~

歌詞が出揃ってきて、全体にメロディをつけ、バッキングを組み立てて行きます。
作曲、歌詞とメロディだけは生み出すのめちゃくちゃしんどくて、伴奏をつくってるときはめちゃくちゃ楽しいんですよね(俺だけ?)

ラフを仕上げて、歌詞の練り込みでもしようかと、Google Keepを開きまして。
自分で眺めていた歌詞を眺めていて、そうそう、真理は遠いけど求めるのを諦められないんだよな……そういう歌……と思っていたんですが、天啓みたいなものが降りてきました

「え? 誰かのために愛と後悔について考えること、それって、その人に対するじゃね?」

コペルニクス的転回でした。
誰かの愛と後悔の上に、それを慮る愛、それに対して苦しむゆえの後悔、「愛と後悔」の入れ子構造があるんじゃないかと思ってしまったんです。

これまで書いてきた歌詞の意味合いが変わってきました。
俺が描く哲学者は、「ただ、真理に到達できずに苦しむ」だけじゃない。
その苦しむ過程で、「自分にとっての愛と後悔はこういう形だと気づく」んだと。

曲のエンディングに、「そう これがわたしの愛」が追加されます。
ここのメロディが7年前の「ラズベリーの曲」の引用ですね。

Mvmt. IV ~総括する~

この「Juice for Truth」、言わば、

7年前に相対した「哲学者の曲」に、当時「ラズベリーの曲」で挑んだけど敵わなかった。
その曲に、「ラズベリーの曲」で問うたテーマを完成させて、
「哲学者の曲」と近いスタイルの曲で勝手に改めて勝負を挑んだ

曲になりました。そして、

7年前に提示した「愛と後悔ってなに?」という漠然とした問いを、
「愛と後悔を想うこと、それもまた愛と後悔を生むのか」と具体化された状態で世に放てた

ことにもなりました。

そのためには、新しい発見やテーゼが必要でしたし、
それに見合う主人公も必要でした(りたさんありがとう……!)。

しょうもない話かもしれません。
でも、俺にとっては……

この曲はメッセージであり、ある曲への挑戦であり、過去の決算でもあります。

そろそろまとめたい

自己満足かもしれません。
でも、今回の制作は俺にとって非常に有意義でした。

たぶん、このテーマ、しばらく付き合わないといけないかもしれません。
今回の作品でできる限りのことを描いたつもりですが、まだまだだと思っています。

でも、一生をかけて取り組みたい制作のテーマが決まること、
それって、すごい幸せなことじゃないですかね?
ってか、それって「Juice for Truth」の女の子じゃん、って話ですね。

じゃあ、最後に。

「あなたにとって、愛と後悔とは何ですか?」

そして、

「誰かの愛と後悔を想うこと、その先に愛と後悔はあると思いますか?」

ありがとうございました!

おまけ:とある少女のノートのごく一部

コメント

タイトルとURLをコピーしました